MENU

「蜘蛛の種類」は知れば知るほど面白い。網を張らない蜘蛛の種類、赤色、白色、青色、緑色、色別蜘蛛の種類。明日話せる「種類」のトリビア

日本に蜘蛛は約1,200種類、世界では35,000種いると言われています。

皆さんは、「蜘蛛」についてどのような印象をお持ちでしょうか?

「気持ち悪い」や「毒があるから怖い」というネガティブなイメージをお持ちではないでしょうか。実際に毒のある蜘蛛は存在しますが、人間に害を与えるほどの毒を持っている蜘蛛は、そう多くはありません。

「蜘蛛の種類」を知れば、「蜘蛛」の見方が変わります。

意外な「蜘蛛の種類」を紹介していきます。

目次

網を張る蜘蛛と張らない蜘蛛

蜘蛛と言えば、「蜘蛛の巣」を張って獲物が捕まるのをじっと待つイメージがありますが、獲物の取り方は2種類に分かれます。糸で網を張って、獲物を捕まえる「造網性」(ぞうもうせい)の蜘蛛と、網を張らず捕まえる「徘徊性」(はいかいせい)の蜘蛛。

「徘徊性」の蜘蛛も、糸を出します。ただ、獲物を捕獲するためというより、自分のたどった道を残すための「しおり糸」と呼ばれる糸や、高い所から誤って落ちた時のための、命綱のような役割をする糸です。

身近に出る蜘蛛の種類

いつの間にか家に蜘蛛が入り込んでいた、という経験が皆さんあるのではないでしょうか。

家に出る代表的な蜘蛛の種類を見ていきましょう。

「アンダンソンハエトリ」

家で最も見かける蜘蛛の一つです。メスが約6~9㎜で、オスは5~7㎜程と小型です。

巣を作らない徘徊性で、毒はありません。コバエやダニなど、小さな虫を捕獲するのが上手です。人に危害を加えることはなく、害虫を食べてくれるので、「益虫」と言われています。

「イエユウレイグモ」

全体的に細長い身体をしていて、足が長いのが特徴です。体長は7~10㎜と小さいですが、足が長いため、それより大きく見えるかも知れません。薄い茶色がかった色をしています。

家具の隙間など薄暗いところに巣を作る「造網性」(ぞうもうせい)の蜘蛛で、ダニやコバエを捕食します。毒はなく、人間に危害を加えることはありません。

「アシダカグモ」

体長はメスで20~30㎜、オスで10~15㎜あり、足が長いため、足を含めると10cm以上になります。足も太めで迫力があります。家に出る蜘蛛としては、最も大きいとされています。網を張らない「徘徊性」の蜘蛛です。

見た目は怖そうですが、毒はなく、人間に害はありません。ゴキブリなどの害虫を捕食してくれます。「アシダカグモ」が家に出た場合は、家にゴキブリが潜んでいる可能性があります。

実は外来種で、現在は主に九州や四国、福島より南の地域に生息しています。

見つけたら注意!危険な毒「蜘蛛の種類」

「セアカゴケグモ」

もともとオーストラリアに生息してる蜘蛛ですが、1995年に大阪で発見されて以降、日本各地で発見されています。

メスにのみ毒があります。メスの身体は丸く黒色で、背中に赤いひし形をふたつ並べたような模様があるのが特徴です。オスの背中にこのような模様はありません。

メスに咬まれると、激しい痛みがあり、腫れや発汗、発熱の症状が出ることがあります。重症化することは少ないですが、念のため医療機関を受診するほうがよいでしょう。まれにアナフィラキシーショックを起こすことがあります。

「ハイイロゴケグモ」

オーストラリアや南アメリカなどに生息している種ですが、1995年に横浜で発見され、その後東京や大阪などでも確認されています。

全体的に茶褐色で丸みを帯びた体型をしていて、背中に斑点の模様があります。

「ハイイロゴケグモ」もメスだけに毒があり、咬まれると激しい痛みに加え、発熱や嘔吐などの症状が出ることがあります。こちらも咬まれた場合は、医療機関を受診しましょう。

日本一〇〇な蜘蛛の種類。「日本一」な蜘蛛の種類を集めてみました。

日本一大きいクモの種類「オオジョロウグモ」

奄美大島以南に生息する「オオジョロウグモ」が日本最大です。

メスの体長は35~50㎜、オスは7~10㎜と、オスとメスで体格差があります。体長は細長く、黄色と黒色の縦じま模様です。細くて長い足が特徴。足を広げると200㎜を超える大きさになる個体もいます。

巣を作る「造網性」の蜘蛛で、1mを超える巣を作ります。

毒はありますが、毒性は強くありません。もともと攻撃的な種ではないため、咬まれることはまれです。

日本一小さい蜘蛛の種類「ナンブコツブグモ」

現在日本で観測されている蜘蛛の中で、最小と言われている種類は「ナンブコツブグモ」です。

メスの体長は約1.2㎜、オスは0.8㎜程しかありません。腹部が丸い球状で、全体的に茶褐色、白い斑点模様が特徴です。

草の間などに巣を作る「造網性」の蜘蛛ですが、それほど小さいと、見つけるのは難しそうですね。

日本一危険な蜘蛛の種類「カバキコマチグモ」

日本で最も強い毒を持っている蜘蛛は、日本の在来種である「カバキコマチグモ」です。咬まれると激痛があり、重症化すると発熱、頭痛、呼吸困難などの症状が出ます。

体長はオス・メスとも10~15㎜程です。身体の色は黄緑がかった茶褐色。

沖縄を除く日本全国に生息しています。巣を作らない徘徊性の蜘蛛ですが、産卵の際は、ススキなどのイネ科の植物の葉を、ちまき状に折りたたんで巣を作ります。

母蜘蛛は、卵からかえった子供の蜘蛛たちに、自分の体液を吸わせる、という驚きの生態を持っています。半日もすれば母蜘蛛の身体は吸いつくされ、やがて死んでしまいます。

世界一〇〇な蜘蛛の種類。「世界一」な蜘蛛の種類を集めました。

世界一大きい蜘蛛「ルブロンオオツチグモ」

南米の熱帯雨林に生息している「ルブロンオオツチグモ」。「オオツチグモ」は一般的に「タランチュラ」を指します。

体長は10cm近くあり、足を広げると20~30cmにもなります。重さは約170g。鶏卵3個分程の重さです。

体色は褐色がかった赤色をしており、全身が毛で覆われています。

英名は「ゴライアスバードイーター」(巨大な鳥食い」の意)ですが、実際は鳥を食べることは稀で、昆虫やトカゲ、カエルなどを捕食します。

土の中に穴を掘って生活しています。攻撃的な性格で、毒も持っていますが、人間が咬まれたとしても、重症化のリスクは低いです(まれにアナフラキシーショックを起こす可能性あり)。

 

世界一小さい蜘蛛

実は、どの種類を最小とするかは、まだ定まっていません。

コロンビアに生息する「パトゥ・ディグア」という種のオスは、体長が0.37㎜程しかありません。また、アフリカ西部のコートジボワールで発見された「アナピスチュラ」のメスは、0.43㎜程ですが、オスの個体はまだ発見されていません。

一般的に蜘蛛はメスよりオスのほうが小さいため、「『アナピスチュラ』のオスが世界最小なのでは」という説がありますが、現在は予測の段階です。今後の発見に期待したいですね。

世界一危険な蜘蛛「シドニージョウゴグモ」

オーストラリア東部に生息する「シドニージョウゴグモ」は最も危険な蜘蛛と言われています。その理由は、強力な毒にあります。咬まれると10分以内に嘔吐や腹痛、発汗などが起こり、全身痙攣や、呼吸困難になることも。適切な処置を行わないと、そのまま死に至ります。

1980年代までに、累計13件の死亡例が報告されていますが、1981年に血清が作られてからは、死亡例は出ていません。

体長は2.5~5cm程ですが、足を含めると10cmにもなる大きな蜘蛛です。性格が非常に攻撃的な点も、危険とされる一因です。

「色」からみる蜘蛛の種類

「蜘蛛は黒色」というイメージをお持ちではないでしょうか。ところが、蜘蛛は意外にもカラフルなんです。色別に種類を見ていきましょう。

白色の蜘蛛の種類「アズチグモ」

 「アズチグモ」のメスは、全体が白からクリームがかった白色をしています。蝶や蜂など、飛来する昆虫を、花の上で待ち伏せして捕えます。その際に、白から黄色に身体の色を変え、花に擬態するという特徴があります。

緑色の蜘蛛の種類「ハナグモ」「サツマノミダマシ」

「ハナグモ」は全身ほぼ黄緑色をしていますが、背中に褐色の斑紋が見られます。

北海道から沖縄まで、里山や公園などで普通に見られる種類です。

「サツマノミダマシ」は頭胸部や足は褐色や灰色をしていますが、腹部は鮮やかな黄緑色をしています。

本州~八重山諸島までの草地や森林など、様々な場所で見られます。

オレンジ色の蜘蛛の種類「イシサワオニグモ」

腹部背面が鮮やかなオレンジ色をしています。白い筋状の線が数本見られます。

日本各地の山地に生息しています。

青色の蜘蛛の種類「青いタランチュラ」

「タランチュラ」の中には、青色の身体をした種類があります。

「コバルトブルータランチュラ」

ミャンマーやタイに生息。体長は約6cm、足を含めると12cm程になります。美しい青色の身体をしています。青いのはメスだけで、オスは全体的に茶色い色をしています。

「グーティサファイアオーナメンタル」

インドの一部にしか生息しない種です。

特に足が鮮やかな青色で、黄色い模様があるのが特徴です。タランチュラの中でも、最も美しいと言われています。

絶滅危惧種に指定されています。

縞模様の雲の種類「コガネグモ」

メスの腹部に幅広い黒色と黄色の縞模様が見られます。体長が20~30㎜あるので、大型の部類に入ります。オスは縞模様はなく、茶色一色で、大きさも5㎜程と体格差があります。

本州以南の森や草地などに生息しています。

蜘蛛は食べられる?

日本では蜘蛛を食べることは一般的ではありませんが、蜘蛛を食べる文化がある国・地域はあります。

カンボジアのスクンという町ではタランチュラのフライが名物で、地元の人たちに人気があります。

また、「世界一大きい蜘蛛」で紹介した「ルブロンオオツチグモ」も南米で食べられています。バナナの皮で包んで、蒸し焼きにするという調理法で食されています。

肝心な味はどうかというと「エビのよう」や「フライドチキンの味」、「白身魚に似ている」など人によって様々です。「美味しい」という感想が多いようです。

他の種類の蜘蛛(ジョロウグモなど)も、食べることはできるようです。

いかがだったでしょうか。

大きさや色など、蜘蛛はとても個性的ですね。

もし蜘蛛を見かけたら、観察してみてはいかがでしょうか。新しい発見があるかも知れません。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次