日本人にとって身近な食べ物であるラーメン。
一言でラーメンと言っても、スープや麺、トッピングなど違いがあります。
この記事では、「ラーメンの種類」にスポットを当てて、明日話せるトリビアを交えながらお話しします。
ラーメンの定番の味の種類
ラーメンを作る要素は、主に2つ、スープと麺です。
ここでは、スープについて説明します。
醤油
醤油ラーメンは、醤油だれをベースにしたラーメンです。
醤油ラーメンのスープは、醤油だれにみりんなどの調味料や鶏ガラや豚骨、魚介類などの出汁(だし)を加えたものです。
基本的にはあっさりした味ですが、出汁により味わいが異なるため、濃厚な醤油ラーメンもあります。
醤油は和食で使用される調味料であることから、醤油ラーメンは日本人に馴染みのある味で愛されています。
味噌
味噌ラーメンは、鶏ガラや豚骨などのベースに味噌を加えたラーメンです。北海道の札幌発祥と言われています。
炒めた野菜がたっぷりとのっていて、バターの甘味が味噌味の濃厚なスープによく合います。
味噌もまた日本人に馴染み深い調味料のため、味噌ラーメンも万人受けする味です。
塩
塩ラーメンは、塩だれをベースにしたラーメンです。塩ラーメンのスープは、塩だれに鶏ガラや豚骨、魚介類、昆布などの出汁を加えて作られています。
スープの色は透明で、他の味のラーメンと比べてシンプルな印象があり、あっさり味で食べやすいと愛されているラーメンです。
豚骨
豚骨ラーメンは、豚骨を長時間煮込んで作った白濁したスープが特徴です。
独特な味や香りがあり、先述したラーメンと比べるとコアなファンが多い印象です。
豚骨ラーメンは、九州の味というイメージが強いようですが、日本各地で愛されています。
鶏白湯
鶏白湯ラーメンは、鶏ガラや鶏肉を長時間煮込んだスープが特徴です。
ここに挙げた5種類のラーメンの中では、新しいラーメンだと言われています。
味のくせや臭みがなく食べやすいラーメンで、ヘルシー志向の人に人気です。
ラーメンの麺の種類
つづいて、ラーメンを作る要素2つ目、麺について説明します。
麺の太さは主に6種類あり、それぞれ特徴が異なります。
極細麺
極細麺は、つるっとした喉越しと歯切れの良さがあります。太さは1.1mmです。
細麺
細麺は、スープに絡みやすいのが特徴です。太さは1.15mmです。
中細麺
中細麺は、もちもちとした食感があり、スープとのなじみが良いです。太さは、1.25mmです。
中太麺
中太麺は、ボリュームがあり、スープに絡みやすいのが特徴です。太さは、1.4mmです。
太麺
太麺は、濃厚スープに負けないくらい食感があります。太さは、1.7〜1.875mmです。
極太麺
極太麺は、十分な噛み応えと麺の存在感があるのが特徴です。太さは、2.2〜2.5mmです。
ご当地ラーメンの種類【厳選13選】
「ご当地ラーメン一覧」を作成している一般社団法人 日本ラーメン協会によると、2024年は183種類のご当地ラーメンが掲載されたそうです。日本各地には、たくさんのご当地ラーメンがあります。
ここでは厳選したご当地ラーメンを紹介します。
札幌ラーメン(北海道)
札幌ラーメンは、北海道札幌市のご当地ラーメンです。
濃厚な味噌味のスープと太いちぢれ麺が特徴です。
日本三大ラーメンと呼ばれています。
喜多方ラーメン(福島)
喜多方ラーメンは、福島県喜多方市のご当地ラーメンです。
味は醤油ベースで、あっさり味。太いちぢれ麺で、もちもちとした食感が特徴です。
日本三大ラーメンと呼ばれています。
白河ラーメン(福島)
白河ラーメンは、福島県白河市のご当地ラーメンです。
味は醤油ベースで、喜多方ラーメンよりも更にちぢれている麺が特徴です。
手打ちの麺を手もみでちぢれさせる伝統的な手法が使われているため、麺がスープによく絡むそうです。
富山ブラック(富山)
富山ブラックは、富山県富山市発祥のご当地ラーメンです。
戦後復興の時代に働く人のために生まれたラーメンで、醤油を濃くしたスープが人気を博しました。肉体労働者の塩分補給のため、塩辛い味が特徴です。
スープが驚くほど黒いことから、「富山ブラック」と呼ばれるようになりました。
新潟濃厚味噌(新潟)
新潟濃厚味噌ラーメンは、新潟県新潟市発祥のご当地ラーメンです。
スープは、超濃厚な味噌ベースで、味噌がしっかりと絡む極太麺を使用しています。
また、最大の特徴は、味の濃さを調整しながら食べれるように割りスープが付いていることです。
佐野ラーメン(栃木)
佐野ラーメンは、栃木県佐野市のご当地ラーメンです。
特徴は、青竹打ち麺と呼ばれる麺を使用している点です。
青竹打ちとは、青竹(緑色の竹)を使って麺生地をのばしていく製麺技法です。
麺のつるつるとした食感と鶏ガラの醤油スープが食べやすく、子どもから高齢者までどの世代からも愛されています。
和歌山ラーメン(和歌山)
和歌山ラーメンは、和歌山県発祥のラーメンです。
和歌山県では「中華そば」と呼ばれているのだとか。
スープは、醤油系と豚骨醤油系の2種類あるそうです。
麺は店舗により違いがあるものの、全体的に細麺が使用されています。
具材にかまぼこがのっているのが特徴です。
鳥取牛骨ラーメン(鳥取)
鳥取牛骨ラーメンは、鳥取県で愛されているラーメンです。
全国的に見ても珍しく、牛の骨から出汁をとっていることが特徴です。
醤油や塩ベースのスープにちぢれ麺がよく合います。
牛骨を長時間煮込んでいるため、テールスープのような香ばしい香りがあります。
徳島ラーメン(徳島)
徳島ラーメンは、徳島県東部発祥のラーメンです。
スープは主に3種類あります。
・黄系・・・鶏ガラや野菜などを使用した優しい味
・茶系・・・甘辛い豚骨醤油味
・白系・・・豚骨スープに薄口醤油を加えたあっさり味
麺は中細のストレート麺で短め、また、具材に生卵がのっていることも大きな特徴です。
尾道ラーメン(広島)
尾道ラーメンは、広島県尾道市発祥のラーメンです。
瀬戸内海の魚介類を出汁としたあっさり味のスープに、背脂をトッピングしているのが特徴です。あっさりとこってりの両方を楽しむことができます。
麺は平打ちの中細麺で、噛み応えのある麺が使用されています。
鍋焼きラーメン(高知)
鍋焼きラーメンは、高知県須崎市発祥のラーメンです。
店舗では土鍋で提供され、最後まで熱々のスープを楽しめます。
スープは、鶏ガラの醤油味、麺は細麺で歯ごたえがあります。
和風味のシンプルなラーメンです。
博多ラーメン(福岡)
博多ラーメンは福岡県発祥のラーメンで、札幌ラーメンと喜多方ラーメンと同じく日本三大ラーメンとして知られています。
スープは豚骨ベースで、麺は極細のストレート麺です。
福岡県では、ラーメンのために開発した小麦の品種「ラー麦」があり、店舗で使用されています。また、麺の固さを指定したり、「替え玉」といって麺をおかわりできるシステムも特徴です。
熊本ラーメン(熊本)
熊本ラーメンは、熊本市を中心に親しまれているラーメンです。
スープは鶏ガラや豚骨をベースにしており、ニンニクチップやマー油と呼ばれるニンニクをあげた油がのっているため、香ばしい味を楽しめます。麺は喉越しの良い中太ストレート麺が使用され、トッピングにきくらげがあるのも特徴です。
なお、先述した「ご当地ラーメン一覧」は毎年7月11日のラーメンの日に発表されています。毎年ぜひ各地のラーメンをチェックしたいですね。
〇〇系ラーメンの種類
〇〇系ラーメンってよく聞きますが、違いを説明できますか?
ここでは3つの〇〇系ラーメンについて説明します。
家系
家系ラーメンとは、神奈川県横浜市発祥のラーメンです。
1974年に創業された「吉村家」が元祖とされ、家系ラーメンには、弟子や孫弟子が独立した店や、影響を受けた店が含まれます。
スープは、豚骨や鶏ガラベースの出汁に醤油たれを加えた濃厚な豚骨醤油味です。
麺は、スープに絡みやすい中太麺が使われています。
また、スープの濃さ、麺の固さ、油の量を選択して自分に合ったラーメンにカスタマイズできるのが特徴です。
具材は、ほうれん草やチャーシュー、海苔などがあります。
家系ラーメンと一緒にご飯を頼む人も多く、麺を食べ終わった後にご飯をスープに入れて食べる習慣があるそうです。
二郎系
二郎系ラーメンとは、東京都三田にある「ラーメン二郎」が発祥です。
のれん分けした直系の店舗や影響を受けたインスパイア系の店が含まれ、黄色い看板に黒い文字が特徴です。
二郎系ラーメンの特徴は、圧倒的なボリュームです。厚切りのチャーシューやキャベツ、もやしなどの具材が山盛にトッピングされています。
スープは豚骨醤油、麺は極太麺で他のラーメンにはない独特な味が人気を博し、「ジロリアン」と呼ばれる熱狂的なファンが存在します。
具材やにんにくの量、味の濃さなども調整できるので、自分好みの一杯を追求できます。また、「野菜マシマシ」「アブラカラメ」といった二郎系ラーメンならではの用語があるのも特徴です。
大勝軒系
大勝軒系ラーメンには、「東池袋系」「永福町系」などいくつか種類があります。
ここでは、「ラーメンの神様」と呼ばれる山岸一雄氏が創業した「東池袋系」にスポットを当てます。
「東池袋大勝軒」には、特製もりそばというメニューがあり、元祖つけ麺とされています。
ラーメンのスープは、げんこつ・豚足・鳥がベースで、ひき肉やさらに魚粉などの海の幸を加えてコクがあるものに仕上がっています。麺は自家製の中太麺でコシがあり、しっかりとした食感です。
具材は、厳選した国産のもも肉を秘伝のたれでじっくりと炊いたチャーシューと特製のたれで味付けしたメンマが特徴です。
その他のラーメンの種類
ここまでラーメンを紹介してきましたが、この項目ではその他の種類のラーメンについて説明します。
つけ麺
つけ麺はラーメンと違い、麺とつけ汁が別々に提供されます。
麺をつけ汁に浸して食べる独特なスタイルがあります。
つけ汁は店によって醤油や味噌、豚骨、塩など様々な種類があります。
つけ麺はラーメンよりも麺の食感を感じやすいため、麺にもこだわりがあると言われています。
麺を食べた後にだし汁などでつけ汁をいただく「スープ割り」もつけ麺ならではの楽しみ方です。
担々麺
担々麺は、中国四川省発祥の料理で、日本でも親しまれています。
スープの見た目は赤く、辛みがあるのが特徴です。
本場中国の担々麺と比べると、日本の担々麺はスープが多く、具材も様々で色んな味を楽しめます。
油そば
油そばは、東京都武蔵野市発祥と言われています。
特徴はなんといっても「スープのないラーメン」であること。
一般的な食べ方は、丼の底にあるごま油や醤油だれなどのたれと麺をよく混ぜて食べます。
「油」と聞くと高カロリーな印象がありますが、スープがない分ラーメンよりも実はヘルシーで、健康志向な人に人気です。
また、お酢やラー油を加えて「味変」を楽しめるのも油そばならではの楽しみ方です。
中華そば
中華そばは、実はラーメンと同じものです。呼び方が違うだけというから驚きです。
中華そばの一般的なイメージとしては、醤油のあっさり味というイメージがあります。
地域によってはラーメンを「中華そば」と呼ぶ地域もあります。
ラーメンに関するトリビア
この項目では、日常で話せるとおもしろいラーメンのトリビアをご紹介します。
ラーメンの消費量が多い都道府県ランキング【ベスト3】
日本各地にラーメンがありますが、消費量が多い都道府県は一体どこだと思いますか?
2024年2月6日付の産経新聞によると、ラーメン支出額都道府県ベスト3は以下のとおりでした。
1位:山形市
2位:新潟市
3位:仙台市
なんと山形市は前年に続き1位だったとか。
山形市は冷やしラーメンの発祥地で、年間を通じてラーメンが消費されているそうです。
ラーメンは健康に悪い?食べてもOKな頻度
ラーメンはとてもおいしい食べ物ですが、毎日食べると健康に悪影響があると言われています。
ラーメンが健康に悪いと言われている理由は、栄養バランスが偏り、早食いになりやすいことからです。とはいえ毎日食べなければ大丈夫。
食べる頻度としては、多くても週1〜2回で、昼食に食べると良いと言われています。
ラーメンは炭水化物が豊富でスープは鶏や豚などのエキスがしっかり抽出されているので、元気が出る食べ物です。食べる頻度に気をつけてラーメンを楽しみましょう。
「ラーメンの種類」まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。
一言でラーメンと言っても様々な種類があることがわかりました。
日本各地にたくさんの種類のラーメンがあるので、健康に気をつけながらラーメンを食べていきたいですね。
知識は生活を彩ってくれます。
このサイトではいろんなモノの種類をご紹介していますので、良ければ他の記事もご覧ください。
コメント