MENU

「性格の種類」は全部で何種類、と一概には言えない? 性格分類方法によって異なる 

キャリアのための自己分析や、他者との円滑なコミュニケーションのために、ご自身の性格を意識したことはありませんか?

性格は全部で何種類と一概には言えません。なぜなら、性格の分類方法によって、何種類あるかが異なるためです。 

今回は性格を表す言葉の種類や、それぞれの分類方法から見た性格の種類を解説します。

目次

性格とは

性格とは生まれつき持った性質や、育った環境により作られる考え方の傾向を指します。

また、性格は人生経験により変わる場合があります。

人生経験を重ねるとさまざまな経験をしますよね? 経験を機にこれまでの考えや、行動傾向が変わる場合があります。

性格を表す言葉の種類

性格を表す言葉にはさまざまな言葉があります。長所と短所の両方に分けて紹介します。

なお、同じ性格でも状況次第で長所になったり、短所になったりします。

たとえば、短所の1つである「心配性」は「慎重」という長所にもなります。

長所

  • 誠実
  • 優しい
  • 努力家
  • 明るい
  • 社交的
  • 忍耐強い
  • 責任感が強い
  • 冷静
  • 創造的
  • 器用
  • 信念が強い 
  • 意志が固い
  • 行動力がある
  • 情熱的
  • 慎重・注意深い
  • 思慮深い
  • 好奇心旺盛
  • 柔軟
  • 丁寧
  • 効率的
  • 自己肯定感が高い・リーダーシップがある

短所

  • 頑固
  • 短気
  • 心配性
  • 消極的
  • 優柔不断
  • 内向的
  • 飽きっぽい
  • 神経質
  • 怠け者
  • 自己中心的
  • 融通が利かない
  • 軽率
  • うるさい
  • おせっかい
  • 八方美人
  • 我慢しすぎる
  • 人に頼れない
  • 冷たい
  • 器用貧乏

「血液型性格診断」は1970年代に大流行

「A型は几帳面」、「O型は大らか」など耳にする機会がありませんでしたか?

これは「血液型性格論」と呼ばれる、ある人の性格がその人の血液型によって特徴づけられるとする考えからきています。

1970年代に能見正比古氏と能見俊賢の親子が発表した大衆向け書籍をきっかけに、血液型性格占いや「血液型性格診断」が爆発的に流行しました。

なお、2014年に血液型と性格が関連する科学的根拠はないと否定されています。

また、血液型を強く意識するのは日本人のみなので、「血液型性格診断」は日本独自の性格分類方法です。

これから日本で一般的に持たれている各血液型の性格傾向をまとめたので紹介します。

A型の性格イメージ

  • 几帳面
  • 真面目で責任感が強い
  • 心配性
  • 周囲からの評価を気にする
  • 協調性がある
  • 計画性がある
  • 頑固
  • 優柔不断
  • 平和主義

B型の性格イメージ

  • 好奇心旺盛
  • 楽天家
  • 熱しやすく、冷めやすい
  • 飽きっぽい
  • せっかち
  • 1人の時間が必要
  • 興味のあること以外はとことん無関心
  • 心を開くまでに時間が掛かる
  • 時間にはルーズ

O型の性格イメージ

  • 社交的
  • 行動的
  • おおらか
  • 現実的
  • 大雑把
  • リーダー気質
  • 怒ると手が付けられない
  • 必要とされることに人一倍喜びを感じる
  • 記憶力が高い
  • おせっかい
  • ナルシスト

AB型の性格イメージ

  • 二面性がある
  • 自由人
  • 1人も好きだが基本は寂しがり屋
  • 先読みするのが得意
  • ミステリアスな雰囲気がある
  • 気持ちの浮き沈みが激しい
  • 人に教えるのが苦手
  • 感覚が優れている
  • 冷静
  • 合理的
  • 美意識が高い

「ビッグファイブ」は5種類の因子の組み合わせで性格を捉える分類方法

性格は5つの因子によって構成されているという学説を「ビッグファイブ」といいます。性格を構成する5つの因子は下記のとおりです。

  • 開放性
  • 誠実性
  • 外向性
  • 協調性
  • 神経症的傾向

1990年代、アメリカの心理学者でオレゴン大学の名誉教授でもあるルイス・R・ゴールドバーグ博士によって「ビッグファイブ理論」が提唱されました。

人の性格を構成する5つの因子の強弱が人によって違うため、人の性格や振る舞いに違いが出るというのが「ビッグファイブ」の学説の主張です。

「ビッグファイブ」では性格を一定のパターンで表現しないため、性格は全部で何種類と言えません。

ここから5種類の因子を説明します。

なお、これらの因子が「高い=良い」、「低い=悪い」わけではありません。

いずれも、状況によって長所にも短所にもなります。

開放性

「開放性」とは創造性、好奇心、感受性、芸術的趣味などの特性に対する想像力や好奇心の度合いを示します。

【開放性が高い人】

新しい知識や経験に対する関心が高く、新しいものやアイデアを生み出すことが得意で伝統やルールにとらわれない傾向があります。

【開放性が低い人】

実用的な考え方を重視し、伝統やルールを順守し、物事を決められた通りに進める方があっていると感じる、保守的で慎重なタイプです。

誠実性

「誠実性」は勤勉性や責任感の強さ、目標に達するまでの自己コントロール力を示します。

【誠実性が高い人】

責任感の強さから、目的のために自身をコントロールができ、達成力も高いのが特徴です。こだわりの強い人や完璧主義が多いタイプです。

【誠実性が低い人】

計画性より直感的に行動する傾向があり、気の向いたものは迅速に行動できるタイプです。

一般的には誠実性が高いほうが良いと言われていますが、物事に柔軟に対応できる点では長所となる場合があります。

外向性

「外向性」は他者や外部環境との関わり方を示します。

【外向性が高い人】

他者や外部環境に積極的に関わり、集団行動でリーダーシップを発揮するのが得意です。

【外向性が低い人】

内向的で一人の時間を好み、目立つのを嫌う控えめな性格の人が多いのが特徴です。

思慮深く、考えて行動する傾向があります。

協調性

「協調性」は他者への共感力や配慮、思いやりを示します。

【協調性が高い人】

優しく、思いやりがあり他人との調和を重視し、争いや対立を避けるタイプです。

悪く言えば、自分の気持ち、意見を言えないまま傾向があります・

【協調性が低い人】自己主張が激しく、周りとの調和よりも合理的に考える傾向があります。

そのため、自身の意見や利益を優先することもあります。

神経症的傾向

「神経症的傾向」は不安、緊張などのネガティブな刺激に対する反応の強さを示します。

【神経症的傾向が高い人】緊張しやすく、他人を警戒しやすい傾向があります。ネガティブな刺激を受けると精神や身体の健康にも影響が出るタイプです。

【神経症的傾向が低い人】感情が安定していて、悩むことやストレスを感じることが少ないタイプです。

「エニアグラム」では性格を9種類のタイプに分類

「エニアグラム」とは人間の性格を下記の9種類のタイプに分類する「性格類型論」です。

  • タイプ1:改革する人
  • タイプ2:助ける人
  • タイプ3:達成する人
  • タイプ4:個性を求める人
  • タイプ5:調べる人
  • タイプ6:信頼を求める人
  • タイプ7:熱中する人
  • タイプ8:挑戦する人
  • タイプ9:平和を好む人

なお、「エニアグラム」自体の発祥地や歴史ははっきり分かっていません。

これから「エニアグラム」による各種類の性格タイプを紹介します。

タイプ1:改革する人(正しくあろうとする人)

「タイプ1:改革する人」に該当する人は、理想が高く、理想の自分であろうと常に努力し続ける傾向があります。

長所は正義感が強く、責任感がある点です。一方、短所は理想やルールにこだわるあまり、頑固で融通が利かない点です。

タイプ2:助ける人(人の助けになりたい人)

「タイプ2:助ける人」に該当する人は、思いやりがあり、自分のことをおざなりにしてまで周りに尽くしていく傾向があります。

長所は相手のために惜しみなくサポートができる点です。

短所は自身の親切に対して、何かしらの見返りを求めてしまう点です。

タイプ3:達成する人(成功を追い求める人)

「タイプ3:達成する人」に該当する人は、何事にも目標を持ち成功を追い求めて行動をする傾向があります。長所は成功のために努力を惜しまず、行動できる点です。

短所は成功を追い求めるあまり、あまり、失敗を極度に恐れる面が見られる点です。

タイプ4:個性を求める人(特別な存在であろうとする人)

「タイプ4:個性を求める人」に該当する人は、自身の個性を重視し、他人との差別化を強く意識する傾向があります。

長所は感受性が豊かで、独創的な発想ができる点です。

短所は自分の世界にこだわるあまり、他のコミュニティーから距離をおきがちな点です。

タイプ5:調べる人(知識を得て観察する人)

「タイプ5:調べる人」に該当する人は、知識欲が高く、物事を深く理解しようとする傾向があります。

長所は常に冷静な判断ができ、分析力や洞察力に優れている点です。

短所は外部との関わりを避け、自らアクションを起こすのが苦手な点です。

タイプ6:信頼を求める人(安全を求め慎重に行動する人)

「タイプ6:信頼を求める人」に該当する人は、ルールに対して忠実であり、周囲との関係を大切にする傾向があります。

長所は責任感が強く、物事に対して真面目に取り組む点です。

短所は他人、ルールなどの外部を基準に判断する傾向があり、物事を自分で決めるのが不得意な点です。

タイプ7:熱中する人(人生に楽しさを求める人)

「タイプ7:熱中する人」に該当する人は、人生に刺激や楽しさを求める傾向があります。

長所は常に明るく、行動力があり、さまざまな新しいことにチャレンジするのが得意な点です。

短所は飽きっぽく、一つのことに集中するのが苦手な点です。

タイプ8:挑戦する人(強さを求め自己を主張する人)

「タイプ8:挑戦する人」に該当する人は、常に自信に満ちていて

長所は決断力と行動力が高く、周りを引っ張っていく力がある点です。

短所は攻撃的になりすぎてしまう点です。

タイプ9:平和を好む人(調和と平和を願う人)

「タイプ9:平和を好む人」に該当する人は、周りとの争いを避ける傾向があります。

長所は相手の考えを尊重でき、協調性が高い点です。

短所は相手に合わせすぎるあまり、自己主張が少なく、受け身になりがちな点です。

「MBTI」は性格を16種類に分類した性格分類

「MBTI」は人間の性格を16種類のタイプに分けた性格分類です。

なお、正式名称は「Myers-Briggs Type Indicator(マイヤーズ・ブリッグス・タイプ指標)」です。

「MBTI」は1962年にスイスの心理学者カール・ユングの理論がもととなっています。キャサリン・クック・ブリッグスと彼女の娘イザベル・ブリッグス・マイヤーズによって開発されました。

「MBTI」が日本に導入されたのは2000年からです。

世界50か国以上で活用される国際規格に基づく性格診断で、各国の専門家により国の文化に合わせた形にされているといわれています。

「MBTI」は、4つの異なるカテゴリーを用いて個人の性格タイプを特定します。

カテゴリーの一覧

  • 外向性( E)/内向性(I) : 自身の活力の源が他者との交流や外部環境になるのか、一人で過ごす時間にあるのかにある
  • 感覚(S)/直観(N):物事の見方が認識する際、具体的な事実やデータを重視するか、可能性や概念を重視するかにある
  • 思考(T)/ 感情(F):物事を判断する際、論理的、客観的な判断を好むか、個人的な価値や感情を重視するかにある
  • 判断(J)/ 知覚(P):物事を進める際、計画に沿って予定通りの進行をするか、計画にとらわれすぎず、状況に応じて柔軟に対応する進行をするかにある

「MBTI」の16種類の性格タイプは大まかに4種類のグループに分類されています。

  • 分析家タイプ
  • 外交官タイプ
  • 守護者タイプ
  • 探検家タイプ

これから各グループの特徴を紹介します。

分析家タイプ

「分析家タイプ」は論理的な思考を持つグループです。

合理的な判断を重視し、効率的に目標に向かって行動するのが得意としています。

  • INTJ(建築家):計画を立てて、物事を進める傾向がある
  • INTP(論理学者):新しい知識、情報を求め、独特な発想をする
  • ENTJ(指揮官):リーダーシップを取るのが得意で、合理的に目標に向かって行動する
  • ENTP(討論者):議論や新しいアイデアを出すのを得意とし、挑戦を恐れない

外交官タイプ

「外交官タイプ」は、MBTIの中で人間関係、感情、道徳観を重視するグループです。

他者の感情やニーズをキャッチし、サポートをするのが得意な傾向があります。

  • INFJ(提唱者):人の感情・状況を察知するのが得意で、良好な人間関係構築が得意
  • INFP(仲介者):感受性の高い理想主義者。自身の価値観を大切にする
  • ENFJ(主人公):共感力に優れ、人々を導くカリスマ性がある
  • ENFP(運動家):人との繋がりを大切にするムードメーカー。創造的な発想を得意とする

守護者タイプ

「守護者タイプ」は責任感が強く、組織や秩序を重んじる特性を持つグループです。社会の安定・調和を重視する傾向があります。

  • ISTJ(管理者):責任感が強く、責任感が強い。柔軟性に欠ける面がある
  • ISFJ(擁護者):温厚で献身的。慎重で、細かいところまで気がつく
  • ESTJ(幹部):リーダーシップを発揮し、現実的な視点で目標達成に向けて組織を導く
  • ESFJ(領事):協調性と社交性が高く、相手に配慮して行動する

探検家タイプ

「探検家タイプ」は自由奔放で柔軟性が高いグループです。

直感や感覚を頼りに、新しい経験を求める傾向があります。

  • ISTP(巨匠):現実的な解決法を見出すのが得意で、どんな状況でも感情に流されず、論理的に判断できる。
  • ISFP(冒険家):状況次第で柔軟に対応するのが得意で、アイデアの実現のための行動力が高い。
  • ESTP(起業家):合理的に判断し、理想のためにリスクを恐れず積極的に行動できる。
  • ESFP(エンターテイナー):社交的で人を楽しませるのが得意。刺激を好むため、ルーティンワークは不得意。

性格の種類は分類の仕方によって異なります。

「エニアグラム」であれば9種類、「MBTI」であれば16種類と分類されます。

一方、「ビッグファイブ」は性格を因子の強弱で判断し、決められた型の性格に分類しません。そのため、「ビッグファイブ」の分類方法だと性格は何種類あると言えないのです。

自己理解、他者理解だけでなく、雑談の話題としても性格について触れてみてはいかがですか?

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次